モノレール「湘南江の島駅」バリアフリー化+津波避難ビル仕様に。


5月24日朝のニュース配布で訪れた湘南モノレール湘南江の島駅」について、フェイスブックでエレベーター等の設置が課題となっている事に触れると、多くの反響を頂いた。
改めて、実情を探ってみると、片瀬地区としてモノレール事業者に要望が出されているものの地域への回答は無いまま。ところが、事業者から2014年度に設計、15年度の着工を目指すとの話が市本庁には届いていたのだ。この地域の要求がフィードバックされない本庁との関係性が実は深刻な問題。
一方、片瀬地区はじめ沿岸地区に対して、津波避難ビルとなる建築、増築などに補助を出す議案がこの6月議会で通ったばかり。この「江の島駅」についても避難ビルとしての登録を求める声が地元にはあるのだが、耐震構造上の問題で対象から外れていた。バリアフリー課題としては改善に向けて事業者が腰を上げようとしているのだから、その設計の段階から防災機能も果たせるように改修が出来ないのか。市として津波避難ビルへの補助金支援も含めて協議をすべきではないのか。
これは、福祉部門と防災部門の縦割り行政では出てこない発想から指摘した。


以下、24日の原田トモコ市議による一般質問からピックアップ。

原田 ・・・次に、湘南モノレールの湘南江ノ島駅バリアフリーについてです。今年度、江ノ電鵠沼駅にエレベーターが取り付けられますが、モノレールの江ノ島駅も一日の乗降客数が3,000人を超えており、これは国が23年に出した「3,000人以上の駅は原則100%バリアフリー化する」という方針からすると対象駅になると思いますが、どのような計画なっているのでしょうか。

市部長 湘南モノレール湘南江の島駅へのエレベーター設置につきましては、片瀬地域の方々からのご要望もいただいており、これまでも本市から湘南モノレールへ要望を行うとともに、湘南江の島魅力アップ・プランに基づく事業展開の中に、同駅へのエレベーター設置を位置付けたところでございます。湘南モノレールは、平成26年度にエレベーター設置に関する詳細設計を実施し、その後、平成27年度以降のできる限り早い時期を目標に、エレベーターを設置して行く予定と伺っておりますので、本市といたしましても、特定財源の確保を図りながら、早期実現に向けた支援を行ってまいりたいと考えております。

原田 国の方針によりますと「地域の要請、及び支援の下、可能な限り整備する事」とされていますので、是非市も積極的に支援し、早期実現をお願いしたいところですが、モノレールの江ノ島駅ビルは周辺地域にとって貴重な高層ビルであり地元では津波避難ビルに指定して欲しいという声が少なくありません。現在指定されてはいませんが、なぜ指定できないのでしょうか。

市部長 「建築物を津波避難ビルとして使用するための協定の締結に関する要綱」によりますと、津波避難ビルの建築物要件として、「RC(鉄筋コンクリート)又はSRC(鉄については、建物の構造が、この要件を満たしておりませんので、津波避難ビルについての協定に関する依頼を行っておりません。

原田 来年度にはエレベーター設置に向けての設計に入るという事でしたが、地域の実情を考えると、この設計に合わせて耐震性の強化、補強を図り、津波避難ビルに指定できるように協議するべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。

市部長 津波浸水予想区域における津波避難ビルの確保は、喫緊の課題であることから、今定例会において民間事業者が設置する津波避難施設等に対する補助制度の創設をご報告させていただき、それに伴う補助金補正予算を計上させていただいたところです。湘南モノレ−ル湘南江の島駅ビルにつきましても、所有者である湘南モノレール株式会社に、この補助制度の趣旨を説明させていただき、その中で改修等のご判断をいただければ、ビルの構造の変更に伴う補助について協議させていただきたいと考えます。

原田 地域にとっては貴重なビルですし、耐震性の強化を図ることはモノレール駅にとっても重要な課題かと思いますので、ぜひご協力頂けるよう協議をお願いします。